研修報告⑫ >>> 琉球大学へ行ってきました~第二内科(血液内科)~

[研修先医療機関名]琉球大学医学部附属病院 第二内科(血液内科)
[研修期間]平成22年09月13日~平成22年09月17日
[研修項目および概要]血液内科診療における大学と県内基幹病院の連携
[研修内容]○平成22年9月13日(月)
[研修内容]○・午前8時半から:
[研修内容]○・琉球大第二内科益崎教授より研修のオリエンテーション
[研修内容]○・血液内科病棟回診
[研修内容]○・午後:第二内科総回診前カンファランス後教授総回診
[研修内容]○・夕方:DI薬の説明会
[研修内容]○・夜:ハートライフ病院にて骨髄移植症例検討会
[研修内容]○9月14日(火)
[研修内容]○・午前:血液内科病棟回診
[研修内容]○・沖縄赤十字病院血液内科病棟症例カンファランス、
[研修内容]○・病院見学 できたばかりの新病院 無菌室多数
[研修内容]○9月15日水曜日
[研修内容]○・午前:医学生BSL病棟クルズス参加(友寄先生講義)、
[研修内容]○・午前:血液内科病棟回診
[研修内容]○・午後:琉球大血液内科投稿論文の査読
[研修内容]○9月16日木曜日
[研修内容]○・午前:血液内科病棟回診
[研修内容]○・午後:中頭病院血液内科病棟カンファランス、
[研修内容]○・午後:ゼバリン療法の見学
[研修内容]○・夜:学術講演会
[研修内容]○9月17日金曜日
[研修内容]○・午前:血液内科病棟回診
[研修内容]○・午後:総括


≪診療内容・体制≫ ~琉球大・沖縄県の診療や研修医教育について~

 約1年前、第二内科の益崎教授と3人の血液内科医の尽力により大学病院内に開設した骨髄移植センターが、ちょうどこれから軌道に乗せるところであった。タイミングがよいことに血液内科再生記念学術講演会にも参加することができ、大学病院および県内の血液内科医の先生方と再生の喜びを分かち合うことができた。講演会には有名な2人の血液学の教授が慶応と自治大から駆けつけ、沖縄における血液内科の再生を祝っていた。この講演会を拝聴できたのもとても貴重な経験となった。再スタートからわずか一年で血液内科を再生させた益崎教授(47歳 糖尿病専門)の人柄とエネルギーに感銘を受けた。

 しばらくの間、沖縄県内の血液内科診療は基幹病院の血液内科医によって担われていたそうである。特に移植療法は専門医の多数所属するハートライフ病院で行なわれており、現在は移植症例検討会も全県から血液内科医がこの病院に数ヶ月に一度定期的に集まり行なわれている。またタイミングよくこの検討会に参加でき、多くの移植待機患者についてのディスカッションを行なった。血液内科の分野では有名なことであるが、1年以上沖縄県では骨髄バンクに登録しているドナーからの骨髄採取すらできない状況であった。ボランティア精神のため、他県より倍以上多いと言われている沖縄県のドナーは九州にまで行って採取をおこなっていた。しかしようやく大学病院およびこのハートライフ病院にて骨髄採取を再開できる目処がたったという喜ばしいニュースを聞くことができた。

 また、放射性同位元素がついた悪性リンパ腫に対する抗体療法であるゼバリン療法を全国に先駆けて導入している一般病院の中頭病院血液内科を見学し、専門的なこの治療を病院の複数の職員がチームとなり分担して遂行している状況を理解した。秋田ではまだ導入されていない新しい治療である。ハートライフ病院、中頭病院として沖縄日赤病院の見学、病棟症例検討を通じ、大学病院と県内の基幹病院との緊密な連携をみることができた。

 毎日の血液内科病棟でのカンファランスでは若い3人の先生方と一緒に症例のディスカッションを行い、回診を見学した。うわさどおり成人T細胞性白血病・リンパ腫(ATLL)の発症が多く、キャリアの存在にいたってはまったく珍しいことでもなんでもないのを目の当たりにし、びっくりした。ATLLには糞線虫の合併症というのも沖縄ならではと思った。

 研修中、琉球大の血液内科の先生が投稿した臨床論文について、再査読を依頼された。血液内科の指導医としてどこをどうすればacceptされるだろうかをディスカッションした。とてもよろこんでいただけたが、研究や論文作成は一度伝統が途絶えてしまうと診療以上に再生が困難であると感じた。

 定期的に研修医向けセミナーのグランドラウンドを指導医が持ち回りで平日の夕方から行なっていた。秋田大学と異なり、研修医だけでなく多くの指導医と学生も参加しており100人講義室の約半数の席が埋まっていた。今回、グランドラウンドで講義をする機会をいただき、研修医向けに血液内科学からみたプライマリーケアのお話をした。

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↑ グランドラウンドでの講義

セミナーはビデオ撮影され、アーカイブとしていつでも視聴できるようになるとのことであった。企画からセミナー参加者動員など琉球大の研修センターの働きはとても大きいと感じた。


≪文化・風土≫ ~医療、生活等について、地域的な違いを実感した点~

 9月中旬なのに早朝から暑気を感じながら、毎朝ジョギングを大学構内でしていた。ジョギング中、目に付いた看板は「ハブに注意」であり、昔、手形山に「熊に注意」があったなぁと記憶がよみがえった。

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↑ 大学構内の看板


 食べ物はとてもユニークなものばかりであった。自動販売機でもコンビニでも飲み物の定番はさんぴん茶であり、沖縄滞在中の水分は泡盛をのぞきほぼさんぴん茶で補充していた。朝はポーク卵おにぎり(スパムおにぎり)、お昼はソーキそば、モスバーガーでも島野菜のゴーヤピザドック(320円)とご当地もののケンミンSHOW状態であった。沖縄のゴーヤーチャンプルがなぜ苦くないか知っていますか?それは塩を擦り込んで十分下ごしらえをすることと、半熟卵でとじるとマイルドになるのです。教授室では今年最後のマンゴーをご馳走になった。美味です。居酒屋ではシークワーサーアワモリとイカスミそーめんが絶品であった(翌朝のトイレで驚愕した)。残念ながらヤギ汁を見つけることはできなかった(すごい臭いだそうです)。

 今後も琉球大第二内科、血液内科との交流を継続していければと念じている。